小学生の漢字 楽ちん家庭学習の方法

日本語教師の吉田美登利です。

 f:id:yoshidamidori:20170618070837j:image

長女が小学校3年生になり、噂には聞いていましたが

漢字学習が一気に難しくなってきました。

覚えるべき熟語が増えることで難しくなるようです。

(私は中国語の学習経験があります。基本的には中国語は1漢字に1音。

日本語と比べ、音から字形の記憶を引き出すことが非常に容易に感じられます。)

 

親もらくちん、子もらくちんの家庭学習の方法、

それは「記憶してから、ディクテーション」です!

 

方法は、

①漢字のテキスト1ページぐらい(10問)ぐらいの漢字を

 時間を区切って覚えてもらう。2,3分

 →だいたい、その時間がたつ前に、どの子も「もう覚えた!」といいます。

 

②1字ずつ、親が読み上げ、子どもは書き取り

 (わからない場合は、テキストを見せ、写し書きさせる)

 

③最後までかけたら、全部に送り仮名を振らせる

④これを数回繰り返す。(1回は15分以内にする) 

 記憶の定着には寝る前が効果的だそうです。

 ふつうは、数日に分けて繰り返しますが、テスト前なら一日2回朝晩とか、

 夕方と寝る前など時間を空けてやります。

 

この利点は

その場で覚えさせられる。

 →記憶力に自信がない子に、分からない漢字を無理に思い出させるなど

  苦手意識を助長することをしない。

 

■書き順をチェックできる

 

■繰り返したり、間違った箇所を集中して学習しやすい

 この方法は、間違えたところを、何度もやり直せます。

 今まで塾講師や家庭教師として、母語話者・外国の子どもを教えてきましたが、

 「私って記憶力がなくて覚えられない、分からない」

 と自己否定の気持ちを持ちながら、勉強している子が多い気がします。

 「忘れても、また覚えればいいんだよ」「記憶って一回では定着しないんだよ」

 と当たり前のことを伝えてあげるだけで前向きの気持ちになれますよ!

 

 ■下準備がいらない

 問題を作ったりする下準備がいらないし、テキストを使わず、

 その辺にある裏紙などを使えるので経済的です。 

 

■子どもが分かりやすい例文を作ってあげられる。

 これは、市販の漢字ドリルにできないことです。

 漢字のテキストは、字数制限や、文脈の制限があり、

(誰が見ても無難な文章しか例文にできない、クリスマスとか宗教的なもの、

 トイレネタなどは、例文にしにくい)

 その子にとってドンピシャな理解を促す文脈に埋め込みにくいのです。

 

■漢字を記憶するために、すべての漢字を「書いて」覚える必要はない。

 小1の時など習い始めはそれも必要でしょう。でも、例えば

「糸、田(小1)」という漢字は書いて勉強する必要があっても

「細(小2)」は目で見て覚えられるのではないでしょうか。

 

空書(空中に書く)、紙に書く、目で覚えるという3つの学習法を

大学生を対象に比較した論文があります。

これによると、どの学習法が有利とはいえないとの結果でした。

 https://www.jstage.jst.go.jp/article/cogpsy/2004/0/2004_0_118/_pdf

一方で、書くことが効果的だという研究もあります。

http://www.nara-edu.ac.jp/CERT/bulletin2005/b2005-R08.pdf

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjep1953/31/4/31_273/_pdf

ここにも書いてありますが、欧米人は目で見て漢字を覚える人が多いようです。

日本語母語話者でも、目から覚えるのが得意なタイプはいるでしょうから、

どの漢字も必ず10文字ずつ繰り返し書く、というようなことを

家庭での個別学習ではする必要がないように思います。

(宿題としては指示とチェックがしやすいです。)

 

 そういえば娘の英語の先生(アメリカ人)はbとdを混乱している娘に

「"bed”」を思い出せばわかるよ、とか

「手でOKを作って、左手がb、右手がdになるよ」と

目から覚える 方法を紹介していたな、と思い出しました。

 

この記憶→紙に書かせるという方法はどの教科にも使える

お手軽で経済的な方法です。

家庭の経済力と子供の学力は正比例の関係があるというのは定説ですが、

なるべく お金をかけず効果的に家庭学習ができたらいいですね。