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木下是雄先生の一周忌記念講演会

日本語教師の吉田美登利です。 

 

昨日は学習院に木下是雄先生の一周忌記念講演に行ってきました。

 

目白に住んでいる友人は「目白駅には、春になると学習院から草の匂いが漂ってくる」と言っていましたが、まさにそんな季節になりました。昨日はドングリの花の匂いがしました。

 

私は『理科系の作文技術』や言語技術教育関連の本や論文しか読んだことがありませんでしたが、戦時中は海軍で光学の研究をされていたことや、米国の南極観測隊に研究者として参加されていたことなど初めて聞く話が沢山ありました。

 

https://instagram.com/p/2fMFtwDjtz/

ペルケオ

 

高校の頃はペルケオというあだ名で呼ばれていたそうです。自らそう呼んで欲しいと言われたそうです。

 

https://instagram.com/p/2fMSl2DjuO/

お花と著書と登山靴

 

登山が趣味で、高校から山岳部に所属していたそうです。学習院大学を退職後に、何とネパール、チベットパタゴニア、アラスカへ行かれたとか。本当にお元気!

 

ちょうど皇太子殿下が在学中に、学習院の学長をされていたそうです。

 

物理の先生だったのは知っていましたが、私には物理の本は分からないだろう…

と思って一冊も読んだことはありませんでした。

 

でも、教科書をはじめ、意外と読みやすそうなもの多く、

会場で無料配布されていたこの本をいただきました。

私が生まれる前、昭和47年の初版本です。札幌オリンピックを記念して

刊行された、とあります。

https://instagram.com/p/2fL_qZjjtr/

 

Instagram

 

 

講演会で印象に残ったこと。

 

・ 『理科系の作文技法』は97万部を突破した。ベストセラーであり、ロングセラーだ。文章の書き方の本はたくさんあるが、タイトルも良くて売れた。ベストセラーの条件である「本のメッセージが明確」に合致していた。つまりしっかりとした目的を持ったライティングの本だったからだ。読み手「あなた」に語りかけるように書かれるという工夫がされている。

 

・ 論文の文末が「であろう」「と考えられる」「と思われる」などの表現になりがちなことを取り上げ、これらが英語に翻訳できないことを指摘(『日本人の思考法』2009年)

 

・アメリカのShow and Tell を日本の学校教育に取り入れよ、と言っていた(『ことばシリーズ40 言葉の教育』1994年)。現在(2015年5月)のひとつ前の指導要領から取り入れられた。

 

・ (普段は悪い意味として使われる言葉であるが)色眼鏡こそ学問の道をひらくものであり、時にあたって適当な色眼鏡をかけてものを処理するのが大人の力量というものだ。そして各種の色眼鏡の存在を教え、その適当な使い方を教え、さらには新しい有用な色眼鏡の開発が出来るように応援するのが、教育というものではあるまいか。(『心眼を肉眼に』2010年)

 

特に最後の言葉、強く共感しました。それにしても92歳の2010年に文章を書いている、これって本当にすごいことですね。

 

講演会ポスター、プログラム

http://www.gakushuin.ac.jp/ad/kikaku/pdf/20150407_sci_flyer.pdf